この記事は…「レイヤーってなに?」「どう使うの?」「移動や複製とかの操作ってどうしたらいいの?」といったあなたにオススメです。
それでは「レイヤー」について紹介していきたいと思います。
◎ちなみにクリスタ自体をもっと知りたいって方はこちらを参考にしてください。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事は…「クリスタに興味ある!教えて」「購入したいけど少し不安」「どんなことができるの?」といったあなたにオススメです。 […]
レイヤーの基本
レイヤーはアナログでいうと「透明な用紙を重ねて描く」ようなイメージです。
1枚1枚に絵を描いて重ね合わせることで絵が完成します。
【1枚の絵が5つのレイヤーで出来ている様子】
表示&非表示は「レイヤー」の横にある目玉アイコンをクリック
【重ねたレイヤーを非表示にしたり消したりする様子】
※GIF作成アプリの関係で少し残像が残っていますが通常は綺麗に非表示になるので気にしないでください。
POINT
【レイヤー(透明な用紙)に絵を分けて描く利便性】
- 修正する時に他レイヤーは影響を受けない
- レイヤーごとに非表示にできる
- 試し描きができる
一枚のレイヤーで描くのもいいと思いますが、少し上級者向けな描き方になると思います。
デジタルに慣れていないうちは「修正」も多いと思いますのでレイヤーを分けて描くようにしましょう(後に結合も可能ですので)
レイヤーの基本的な操作方法
次にレイヤーの基本的な操作方法を説明していきます。
- レイヤーの作成方法
- レイヤーに名前をつける
- レイヤーの選択方法
- レイヤーの移動
- レイヤーの複製
- レイヤーの削除
◎少し高度な機能「レイヤーマスク」について知っておきたい人に一応リンク張っておきます。
※今から説明する項目にはレイヤー用の「コマンドバー(ショートカットできるアイコン)」がでてきます。
初期で表示されていると思いますが、表示されていない場合は「コマンドバーの表示」にチェックをいれましょう。
レイヤーの作成方法
レイヤーには様々な種類があります(後に紹介します)
各レイヤーの作成方法は「アイコンをクリック」か上部メニューの「レイヤー」から「新規レイヤー」(レイヤーを右クリックでも可能)より作成することができます。
【レイヤー作成アイコン】
【上部メニューからレイヤー作成】
【レイヤー(名前付近)を右クリックしたメニュー】
※一部自動生成されるパターンもあります(画像素材を使用する場合など)
あらかじめキーボードに設定された機能を呼び出すため機能の紹介です
事前に登録した「動作」をボタン1つで再生する機能の紹介です
レイヤーに名前をつける
レイヤーには名前をつけることができます。
名前を変えたいレイヤーで「ダブルクリック」後に名前を入力
※メニューor右クリックから「レイヤー作成」を行った場合は作成前に名前を入力することができます。
(アイコンクリックで作成した場合は「新規レイヤー」といった名前で作成されます)
レイヤーの選択方法
基本的にレイヤーはクリックして「選択」されている状態で使います。
レイヤーは選択した状態であれば絵を描くことができます。
【レイヤーを選択すると「ペン」のアイコンが表示されます】
さらにレイヤーは複数同時に選択することが可能です。
複数選択はレイヤーの横にある選択用の空間を「クリック」
(もしくは「Ctrl(1つずつ選択)」or「Shift(一括選択)」+クリック)
【複数選択した場合は「チェック」アイコンが表示されます】
※複数のレイヤーを選択した状態で描き込みを行っても全てに同じ絵が描かれるわけではありません。
「ペン」アイコンが表示されているレイヤーにのみ描写されます。
(「チェック」アイコンのレイヤーは拡大縮小やレイヤーの移動などの操作を同時に行うことができます)
レイヤーの移動
レイヤーは上にあるほど表示する優先度が上がります。
レイヤーの移動は基本的に移動したいレイヤーを「ドラッグ」して行います。
【上にあるレイヤーが優先的に表示される】
レイヤーの複製
レイヤーは複製することができます。
元の絵を残しておきたい場合などは複製(&非表示)にしておきましょう。
レイヤーの複製方法は上部メニューの「レイヤー」から「レイヤーの複製」(レイヤー上で右クリックからも可能)
もしくはショートカットキー(初期は「Ctrl」+「C」後「Ctrl」+「V」)で可能です。
【ショートカットキーでの複製】
レイヤーの削除
いらなくなったレイヤーを削除することができます。
レイヤーの削除方法は上部メニューの「レイヤー」から「レイヤーの削除」(レイヤー上で右クリックからも可能)
もしくはゴミ箱「アイコン」をクリックで削除できます。
【ゴミ箱アイコンで削除】
レイヤーの種類について
レイヤーには色々な種類があります
- ラスターレイヤー
- ベクターレイヤー
- 下書きレイヤー
- 合成レイヤー
- 画像レイヤー
- グラデーションレイヤー
- べた塗りレイヤー
- トーンレイヤー
- 3Dレイヤー
- テキストレイヤー
※他レイヤーに効果を加えるものも含まれています(合成や下書きなど)
POINT
中には「素材」や「ツール」を使ったときにクリスタ側が勝手に生成するレイヤーもありますので意識しなくても大丈夫です。
この記事では初めから知っておいた方がいいレイヤーについて紹介していきます。
ラスターレイヤー
絵を描くために使う一般的なレイヤーです。
【ラスターレイヤーアイコンをクリック】
【ラスターレイヤーの特徴】
- 「ペン」や「ブラシ」ツールなどを使って絵を描ける
- 絵を拡大すると解像度が下がり劣化する(拡大幅による)
◎ちなみに「ブラシ」ツールとはこんな機能です。
ベクターレイヤー
ベクターレイヤーは線画に特化したレイヤーになります。
簡単に機能を説明すると「線を自由に変形できるレイヤー」です。
【ベクターレイヤーアイコンをクリック】
【ベクターレイヤーの特徴】
- 線の移動や変形などが可能
- 線の太さを変更できる
- 拡大・縮小しても劣化しない
- 「ベタ塗り」など使えないツールが色々ある
- 初めてだと制御点などの理解が難しい
初心者には少し扱いが難しいのでラスターレイヤーに慣れてから使った方がいいかもしれません。
ただ線画メインの「漫画」や「イラスト」を描くのなら知っておいたほうがいいと思います。
◎ベクターレイヤーについては長くなるのでこちらに詳しくまとめました。
下書きレイヤー
絵の下書き用に特化したレイヤーになります。
「他のレイヤー」に「下書き設定」を付け加えるように使います。
【ベクターレイヤーに「下書き」を設定】
【下書きレイヤーの特徴】
- 下書きレイヤーは他レイヤーに影響を与えない
- 書き出し時に印刷(出力)しないか選べる
少し補足:通常は重ねたレイヤー同士で線を共有し影響を与えますが、下書きを設定したレイヤーは他のレイヤーに影響を与えることはありません(下書きレイヤー自体は他レイヤーの影響を受けます)
合成モードのレイヤー
カラーイラストを描く時に様々な効果を与えるレイヤーになります。
「他のレイヤー」に「合成モード」を付け加えるように使います。
イラストを描くのであれば必須になるレイヤーです。
【合成レイヤーの特徴】
- 陰影を効果的に描ける
- 発光させることができる
- コントラストの調整など仕上げに使える
- 想像できないような色合いを出せる
◎合成モードのレイヤーについてはこちらに詳しくまとめました。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事は…「合成モードって難しい」「合成モードのレイヤーってどう使うの?」「どんなことができるか知りたい」といったあなたにオススメです。 合成モード[…]
画像素材レイヤー
画像を読み込んだ場合や画像素材を使う場合に勝手に生成されるレイヤーになります。
【画像素材レイヤーの特徴】
- 画像の変形が可能
- 描き込みはできない
基本的に画像の変形を目的としたレイヤーになるので描き込みたい場合はレイヤーの変換作業が必要になります(後に方法を載せておきます)
【画像を変形している様子】
◎他にも「反転」や「タイリングの変更」などができますので試してみましょう。
3D素材レイヤー
3D素材をコントロールする機能を持ったレイヤーになります。
3D素材以外では使うことはできません。
【3D素材レイヤーの特徴】
- 3D素材をコントロールできる
- 3D素材の容量によっては重くなる
- 複数の3D素材を同じレイヤーに表示できる
- 描き込みはできない
基本的に「3D素材」や「ブラシ」などは「CLIP STUDIO ASSETS」という公式のサイト(アプリ)からダウンロードできます。
◎「CLIP STUDIO ASSETS」についてはこちらにまとめています(冒頭でのリンク先と一緒です)
◎ちなみに私も3D素材を配布しているのでよかったら覗いてみてください。
レイヤーの変換方法
レイヤーはある程度の変換が可能となっています。
特に基本的なレイヤーである「ラスターレイヤー」への変換は専用の機能があります。
変換方法は複数あるので1つずつ紹介していきます。
レイヤーのラスタライズ
メニューの「レイヤー」(もしくはレイヤーを右クリック)から「ラスタライズ」を選択
全てのレイヤーを「ラスターレイヤー」に変換します。
「画像素材レイヤー」や「3D素材レイヤー」に描き込みができるようになります。
※各レイヤーの特徴はラスターレイヤーに変わるため失われます。
レイヤーの変換機能
メニューの「レイヤー」から「レイヤーの変換」を選択
「ラスターレイヤー」「ベクターレイヤー」「画像素材レイヤー」の3つに変換することができます。
ラスターレイヤーに変換する場合は「ラスタライズ」と同じになります。
レイヤーのLT変換機能
2Dの画像や3Dモデルを「線画」や「トーン」に変換する機能(レンダリング)です。
始めのうちは2Dの画像や3Dモデルを使うことが少ないと思うので「そんな機能あるんだ」程度に理解しておくだけでいいと思います。
◎興味があればこちらの記事に詳しくまとめてあるので参考にしてください。
※なおLT変換機能は「EX」に搭載されている機能になります。
◎LT変換に興味がある人はこちらを参考にしてください。「PRO」ご購入の方が「EX」を購入する際は優待金額でアップグレードが可能となっています。
即決!クリスタ【PRO】vs【EX】値段による違いと機能を実例で解説
レイヤーの整理方法
レイヤーは便利なのでいくつものレイヤーを重ねて絵を描くことが多いです(出来るだけ重ねない派もいますが)
複数のレイヤーを使う場合はきちんと整理しておかないと「どのレイヤーに何の絵を描いたのか」わからなくなってしまうなんてこともあります(私はいまだによくある)
では整理方法についていくつかご紹介します。
レイヤーフォルダを使う
レイヤーの収納用に「フォルダ」を作成することができます。
【フォルダアイコンをクリック】
フォルダへの収納はレイヤーをドラッグ(複数一気に移動可能)
もしくはレイヤーを選択後に右クリックから「フォルダを選択してレイヤーを挿入」を選ぶ。
レイヤーを結合する
レイヤーは結合することが可能です。
修正をしないと決めているレイヤーがあれば結合しておくと管理が楽になります。
結合は基本的に「下のレイヤーを結合」「選択中のレイヤーを結合」「表示レイヤーを結合」「画像を結合」になります。
メニューor右クリックから選択するかアイコンをクリックして結合します。
※「選択中のレイヤーを結合」は結合したくないレイヤーが間にあるとできません。
【下のレイヤーに結合アイコン】
※「表示レイヤーの結合」は「白紙レイヤー」(基本的に1番下にある自動で生成されるレイヤー)も結合されてしまうので「白紙レイヤー」は非表示にしておきましょう。
※「画像を結合」は非表示レイヤーも関係なく結合します。
◎ちなみに「表示レイヤーのコピーを結合」を選択すれば元のレイヤーを残したまま結合することができます(整理する意味合いとしては微妙ですが)
レイヤーを2ペイン表示する
レイヤーを「2ペイン表示(2つに分けて表示)」にすることができます。
レイヤー自体を整理するわけではないですが、レイヤーが増えてきた時に便利な機能になります。
レイヤーのパレットカラーを変更
レイヤー自体の「パレットカラー」を変更することで色分けをすることができます。
まとめ
ではまとめていきたいと思います。
- レイヤーはうまく使えば利便性が高い
- レイヤーには様々な種類がある
- レイヤーを変換することができる
- レイヤーを整理する方法がある
以上になります。
デジタルで絵を描くのであれば「レイヤー」は必ず使うことになると思います。
始めたばかりの人にとっては馴染みのない機能になりますが、レイヤーを使っていくにつれて便利さに気がつくと思います。
◎最後に絵を描く前にやっておくべき設定関係の記事一覧を載せておきます(私の失敗談もあるので参考にしてください)