この記事は…「合成モードって難しい」「合成モードのレイヤーってどう使うの?」「どんなことができるか知りたい」といったあなたにオススメです。
しかし、機能が多く「名前」も特徴的でなにをどう使えばいいか分かりにくいものです。
「CLIP STUDIO PAINT」の合成モード
27項目もあるし(通常以外)、名前が専門用語ばかり…
合成モードのレイヤーは5つのグループに分けることができます(実は使用する箇所がよく似ているものがある)
◎使用する箇所&効果
- 影や暗い箇所
- 明るい箇所
- 発光させたい箇所
- 明暗を強調
- コントラストを調整
もちろん厳密にいえば効果(合成の計算方法)は違ってきますが、覚える必要はないと思います。
※例えば「発光」させたいのであれば、数種類ためして「見た目」が一番良かったものを採用すればいいからです。
頭で効果を判断する必要はありません。
◎どうしても詳しく知りたい人はこちらの公式ページへ
(リンクページの内容を理解できる人にはこの記事は無意味かも…)
では使用する箇所ごとに「合成モード」のレイヤーをまとめていきたいと思います。
レイヤーの合成モードは5つに分けられる
◎影や暗い箇所
- 乗算
- 減算
- 比較(暗)
◎明るい箇所
- スクリーン
- 比較(明)
- 輝度
◎発光させたい箇所
- 加算(発光)
- 加算
- 覆い焼き(発光)
- 覆い焼きカラー
◎明暗を強調
- オーバーレイ
- ソフトライト
- ハードライト
- リニアライト
- 彩度
◎コントラストを調整
- 焼き込み(リニア)
- 焼き込みカラー
- ビビットライト
- ピンライト
- 差の絶対値
- 除外
- 色相
- ハードミックス
※「カラー比較(暗)」「カラー比較(明)」「除算」は特殊すぎるため除外しました。
各5つの項目は使いやすい順になっています。
それでは、次にプロもよく使う「合成モード」のレイヤーについて使用例と共にまとめていきたいと思います。
プロもよく使う合成モード
合成モードは細かく機能が分かれているため全てを効率よく使うのは難しいです。
さきほど分類した中でもさらによく使う合成モードをピックアップしていきます。
ちなみに、プロの書かれた「著書」を5冊ほど読んだ上で参考にしています。
※これから行う使用例は全て「不透明度を100%」&「全体」に合成しています。
通常は「不透明度」を下げて色合いを調整する必要があります。
CLIP STUDIO PAINT(クリスタ)の不透明度調整ここ!
乗算
影や暗い箇所に使用します。
単純に色を掛け合わせて合成するモードなので、想像した色になりやすく使いやすいです。
※今回例として「合成する色」は紫色(DA6DD6)です
スクリーン
明るい箇所に使用します。
「乗算」と逆の効果です。こちらも想像しやすい合成モードになります。
加算(発光)
発光させたい箇所に使用します(「加算」の効果をより強くした合成モード)
名前の通りで色を「加算(足し算)」し、発光させます。
デジタルではより強い発光色は「白色」になります。
覆い焼き(発光)
発光させたい箇所に使用します(「覆い焼き」の効果をより強くした合成モード)
「加算(発光)」とは違い下のレイヤー(左イラスト)の色を明るくすることで発光します。
「加算(発光)」の画像と比べると、変化の違いが分かりやすいと思います。
オーバーレイ
明暗を強くして全体の色をなじませます。
「オーバーレイ」は「乗算」&「スクリーン」の効果を持ちます。
明暗を分けつつ背景と人物をなじませることができるので仕上げによく使われます。
他にも様々な箇所に使える万能な合成モードです。
焼き込み(リニア)
コントラストを暗くしたいときに使用します。
コントラストを暗くした後に色を合成するので、合成する色が濃くでてきます。
ビビッドライト
コントラスト大きく変えたいときに使用します。
「焼き込み」&「覆い焼き」の効果を持つのでコントラストが大きく変化します。
以上になります。
上記でピックアップした合成モードは色合いが想像しやすく使いやすいです。
合成モードは「多く使えればプロのような絵が描けるわけではない」ので(私が読んだ著書も基本的な合成モードしか使っていない)、自分が想像しやすいものから使えるようになればいいと思います。
ただ、自分の想像にない色合いを試したいときなどは色々と合成すると面白い変化が現れるのでオススメです。
以下にその他の合成モードを試した画像を載せておきます。
想像を超える色合いの合成モード
使いどころが難しい合成モードを試していきます。
効果(合成の計算方法)が複雑で色合いや明暗が想像しにくい合成モードです。
面白い変化になるものをピックアップしていきますね。
※複雑になるので説明などは省きます。目で感じてみましょう。
【除外】
【除算】
【差の絶対値】
【減算】
【輝度】
【ピンライト】
以上になります。
今回紹介した「使いところが難しい合成モード」は下記条件のもとでの変化です。
- 合成した色:紫色(DA6DD6)
- 不透明度:100%
別の条件下では大きな変化がなかったり、ここで紹介したもの以外にも面白い変化をすることがあります。
色々試してみて自分のお気に入りの使い方を探りましょう。
まとめ
では、まとめていきたいと思います。
- 合成モードは5つに分けられる
- プロも使う種類は数種類
- 自分の想像を超える表現ができる
私自身まだまだイラストについて学ぶことは多いですが、「合成モード」を知るだけである程度上達することができました。
合成モードは基本的な機能ではありますが、効果が大きく奥が深いので色々と試してみましょう。