この記事ではプロ漫画家である「ヒロユキ先生」によるキャラクターの性格や設定の決め方についてまとめていきます。
【ヒット作多数「ヒロユキ先生」の代表作】
- 「ドージンワーク」 アニメ化作品
- 「マンガ家さんとアシスタントさんと」 アニメ化作品
- 「アホガール」 アニメ化作品
そんなヒット漫画家のヒロユキ先生が「マガジンデビュー(講談社の新人用漫画投稿サイト」に「ヒロユキ流マンガ術」を漫画形式で4話に渡って無料公開しています。
「ヒロユキ流マンガ術『アホガール』のヒロユキ先生によるマンガの極意」
プロから学ぶキャラクターの性格や設定の決め方
この記事は冒頭の通り「マガジンデビュー」にて企画として投稿された漫画「ヒロユキ先生によるマンガの極意」をまとめていきます。
漫画のテーマはキャラクターの魅力を感じてもらうこと
漫画を描く人なら誰もが伝えたいテーマ(主題)があると思います。
例
- 可愛い子を描きたい
- このシーンをかっこよく見せたい
- 共感を得たい
- 恐怖を感じさせたい
- 感動させたい
これらの「テーマ」を上手く伝えることで漫画の「面白さ」に繋がると「ヒロユキ先生」は考えています。
POINT
感じて欲しいことが「どんな描き方」で「どの程度伝わったのか」を蓄積しながら漫画を描くことで「次に面白い漫画を描く」ことができる財産になる。
伝えたいテーマ(面白さ)が曖昧だと、意見をくれる第三者(編集者・友人・読者)も何が足りないのか判断がつきにくい。
というわけでまずは漫画のテーマを伝えるために必要な「キャラクター」の立ち位置についてまとめていきます。
テーマを感じてもらうためのキャラクター
漫画を描く時に決めた「テーマ(面白さ)」は基本的に「読み終わった時に感じるもの」だと思いがちです(私がそうだった)
ヒロユキ先生の考えでは「序盤・中盤・終盤の全てでテーマを感じてもらうことが一番面白さを伝えることができる」
POINT
「〇〇がかっこよく描きたい」や「〇〇な世界観を描きたい」などのテーマは全ページに渡って描くのは難しい。
全ページで描き続けられるテーマは「キャラの魅力」しかないとヒロユキ先生は断言しています。
魅力的なキャラクターの描き方
キャラクターの魅力を分かりやすく読者に伝える方法は「アクション」と「リアクション」をしっかり描くことが重要のようです。
4コマ漫画内における「アクション」は3コマ目になり、その後の「リアクション」は4コマ目になります(1~2コマ目までは状況作り※例外有り)
「マガジンデビュー(本編)」では漫画で色々なパターン紹介しています
本編の作例まとめ
1コマ目:好きな女の子と隣の席になれた男の子(主人公)
2コマ目:勇気を出して好きな女の子に話しかける
3コマ目:アクション
4コマ目:リアクション
【アクション】 | 【リアクション】 |
男の子:こんにちわ(緊張) | 男の子:話せて感動する(涙) |
女の子:キモイ | 男の子:キツイ性格に興奮 |
男の子:お金を出してお近づきに | 女の子:ストレートな性格を気に入る |
男の子:照れて話せない | 女の子:自信過剰な表情 |
POINT:状況を説明するのではなく、あくまでキャラクターに印象をつけるように描くのが重要
キャラクターの性格や設定にあった描き方
キャラクターの性格や設定を考えて描いたとしても「アクション(言動)」や「リアクション(反応)」によって伝わる印象が変わってくるようです。
つまり性格や設定はキャラクターの特徴ではないということですね。
POINT
◎最大のポイントとして「自分からみて魅力的なキャラクター」であることが重要なテーマ
◎読者の好みを知るよりも、自分の好みを描いた方が魅力的なキャラクターが生まれる
キャラクターの生み方
キャラクターの生み出し方は「自分を知ること」から始まるようです。
「どんな時に何を考え何をして何を感じたか」日々の生活の中で意識して、正直にキャラクターへ投影しましょう。
POINT
◎「やりたい(キャラクター)」けど「できない(キャラクター)」キャラクターを描くことで嘘のない別のキャラクターを生み出せる。
◎やりたいこと=「不安や悩み」として考えると想像しやすくなる。
※例:仕事が辛い⇒仕事が余裕で出来る力が欲しい
まとめ
ではまとめていきたいと思います。
- 「テーマ」を上手く伝えることで漫画の「面白さ」に繋がる
- 全ページで描き続けられるテーマは「キャラの魅力」しかない
- キャラクターの魅力は「アクション」と「リアクション」が重要
- 性格や設定はキャラクターの特徴ではない
- キャラクターの生み出し方は「自分を知ること」
以上になります。
「ヒロユキ流マンガ術」を読んでみてプロの漫画家さんは色々なことを考えて描いているということがよくわかる内容でした。