この記事は…「デジタル移行を考えているよ!」「アナログとの違いを教えて」といったあなたにオススメです。
「デジタル」ってなんとなくお金かかりそう…どんな機能があるのかよく分からないし
POINT
デジタル作画はここがスゴイ!
- 作画時間が短縮される
- 画力の向上スピードが早い
- 長期的にみるとお金が安くすむ
- 時代の変化や技術の発展にとり残されない
【デジタル移行 直後】
作画時間は約5時間(下書き含む)
【デジタル移行 1年後】
作画時間は約3時間(ネームを元に作画のため下書きなし)
1年後の方が作画時間は少なく、描き込み量や画力が増している。
デジタルの機能を理解すると短時間で多くのことができるのだ!
◎ちなみに私はペイントソフト「クリスタ(CLIP STUDIO PAINT)」を愛用しています。
これからの説明に出てくる機能はクリスタに搭載されている機能になります。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事は…「クリスタに興味ある!教えて」「購入したいけど少し不安」「どんなことができるの?」といったあなたにオススメです。 […]
◎メリットの中でも『時代の変化や技術の発展にとり残されない』ことは意外と重要です。
プロになりたい人は必見かもしれません。
【比較】アナログ漫画は効率が悪い?デジタル移行のすすめ
それでは、デジタルの魅力を知ってもらうためにまずは「デジタルのメリット」を紹介していきます。
アナログで漫画を描いている人ならきっとデジタルの魅力が分かってくれるはずです。
私はアナログで3作品とデジタル3作品ほど漫画を描いた経験がありますが「なぜもっと早くデジタルに移行しなかったのか」後悔しかありません。
それほどデジタルの機能は圧倒的なのです。
この記事であなたの漫画制作を変えるきっかけになれば嬉しいです。
デジタル作画は時間の短縮&画力の向上スピードがあがる
デジタル作画はアナログに比べて圧倒的に作業が早いです。
なぜかというと
- 後戻り可能でミスの修正が簡単
- べた塗りやトーン貼りは基本的にワンクリック
- コピーペーストが可能
- 絵を移動&変形ができるため描き直しが少ない
- 枠線はマウス操作で5分もかからない
- ケシカスやトーンカスを掃除しなくていい
- ふちとり(白塗り)が一瞬
などなど・・・
初心者でもこれだけのことをすぐに体感できます。
さらに中~上級者になれば
- ネームを元に描けるため下書き不要
- 「ブラシ」(絵描きツール)でペン入れ作業を効率化
- 「3D素材」や「画像素材」で背景を描写
- 「3D素材」でパースを簡略化できる
- オートアクション(事前に登録した操作を自動で行う)が使える
他にもここでは伝えきれないほどの時間を短縮するテクニックがあります。
◎こちらの記事にクリスタの「ブラシ」と呼ばれる機能をまとめています。
どうも!ANOUEです。 この記事では前回の「【クリスタ】無料で使える線画用のペン@おすすめ10選」に引き続き「CLIP STUDIO ASSETS」でダウンロードできる「恐ろしく時短ができるおすすめブラシ」を紹介してい[…]
◎無料で使える「ブラシ」の極々一部を紹介
◎漫画背景に役立つブラシはこちらで紹介しています。
漫画の背景に特化したペンやブラシのおすすめ10選【クリスタ】
ブラシなどの便利な機能を使うことで格段に作画時間が短縮されるのです。
作画例
ネームを元にして3D素材で人物をポージング&配置。背景は全てブラシを使用。制作時間は約3時間(ほぼ人物の作画時間)
アナログ作画にはやれることの限界がありますが、デジタルは日々進歩しています。
アナログでは描けないような複雑な構図や綺麗な絵を初心者でもすぐに描けるようになります。
精密な背景を描くのは技術が必要ですが、デジタル作画になれていくことで簡単に描けるようになるはずです。
◎「3D素材」という機能の極々一部を紹介
作画例
3D素材を組み合わせれば複雑な構図を簡単に描くことができる。
初心者でも3D素材をうまく使えば画力はすぐに向上します。
そしてこれからの画風にも合っていると思います。
※私の画風は古めですが、現代の感性を持った方はデジタル作画の良い面をより引き出せるはずです。
◎ちなみにブラシや3D素材は自分で作ることが可能です。
デジタルは長期的にみてお金が安くすむ
これからずっと漫画を描き続けるのなら、間違いなくデジタルの方が金銭面でみてもお得です
デジタルで必要なお金は基本的に初期費用のみだからです。
◎アナログで描くとこんなお金が必要
- 画材「ペン、定規、カッター、トレース台」など
- 消耗品「原稿用紙、インク、ホワイト、ペン先、トーン」など
作品数やトーンの使う量にもよりますが、消耗品だけでも年間5〜10万円はかかるでしょう。何年も描いていると結構なお金になります。
そして買い物に行く時間も在庫の管理も必要ありません。
初期費用はアナログよりも高いかもしれませんが、長期的にみて安くすむ金額で準備できます。
時代の変化や技術の発展にとり残されない
ネットワークの進化によりツイッターやフェイスブックなどのSNSが登場し
YouTubeなどの動画サービスが数年で世に浸透してきました。
それと同じように電子書籍を始めとした漫画業界のサービスも大きく変わっています。
IT企業の参入がターニングポイント
スマートフォン普及によりアプリを使ったオリジナル漫画サービスを提供するIT企業が増えてきました。※広告費などで収益を得られるようになったからです。
- comico
- GANMA!
- マンガボックス
- LINEまんが
- サイコミ など
そして今では漫画業界の御三家「集英社」「講談社」「小学館」などもアプリ漫画サービスを開始しています。
- ジャンプ+
- マガポケ
- マンガワン(裏サンデー) など
漫画投稿サイトやSNSへ簡単に投稿が出来る
IT化が進む漫画業界の波は漫画の持ち込みにも範囲を広めています。
「集英社」と「講談社」はWEB漫画投稿サービスを開始し、漫画の投稿窓口を広くしています。
◎集英社の漫画投稿サービス
◎講談社の漫画投稿サービス
※投稿サイトについては昔から様々ありましたが、大手出版社が運営するものはありませんでした。
遠方からの持ち込みは費用や時間がかかるため気軽にできることではありません。
持ち込んだとしても、編集者を前に緊張し頭が真っ白になってしまうなんてこともあるでしょう(私も初作品を持ち込んだ経験があります)
漫画投稿サイトは全て解決してくれます。
POINT
アナログ原稿でもパソコンにスキャンすれば投稿可能です。
しかし、アナログ原稿の人はこういったチャンスを知っても、面倒だからといって逃してしまう可能性が高いのです。
※アナログ漫画をスキャンし投稿する方法もありますが、セリフが手書きだったりスキャン時のゴミや品質低下などの理由で相性が悪く手間が多い。
WEB漫画ならではの漫画家の道がひらける
漫画投稿サイトでは編集者が多く見ているため、デビューまでの道のりが早い傾向にあります。SNSでは趣味で描いていたツイッター漫画の人気が出て、企業からスカウトされ連載がスタートする事例も多いです。
たとえ漫画家を目指していない人でも自分の漫画が評価され世に広がるのは嬉しいことだと思います。
◎Twitter漫画で爆発的ヒット!「見える子ちゃん」
amazon.co.jp/見える子ちゃん概要欄より引用
ある日突然、普通の人には見えない異形な存在が見えるようになってしまった「みこ」。彼女は彼らから逃げるでもなく、立ち向かうでもなく…精一杯シカトしつづける事に。怖いようで怖くない、新感覚ホラーコメディ!
「泉」先生はTwitter漫画が人気となり10万以上のフォロアーを獲得。
その後すぐに「ComicWalker」にて連載が決まりました。
※ただし、泉先生の場合は元々漫画家として活動をしていました。
他にもたくさんの漫画家がTwitterから生まれています。
ひと昔前では考えられなかったことが今では当たり前になっているのです。
デジタル漫画のデメリット
ここまではデジタルのメリットについて紹介してきました。
しかし、デジタルのデメリットがあるのも事実です。
◎デメリットはこの二つ
- 初期費用「15万円前後」※パソコン、ペンタブ、ペイントソフト(CLIP STUDIO PAINT EX)
- デジタル作画ソフト(CLIP STUDIO PAINT EX)の機能の勉強が必要
特に初期費用は高価なため、予算によっては中古のパソコンやペンタブ、無料のペイントソフトを選ぶ必要があるかもしれません。
※ペイントソフト:当ブログでは機能が充実している【CLIP STUDIO PAINT EX】をおすすめしています。
◎クリスタ(CLIPSTUDIO)には「PRO」と「EX」の二種類あります。違いはこちらの記事にまとめましたのでご参考にどうぞ。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事では「クリスタを買いたい!でも【PRO】と【EX】どっち買えばいいの?」「買い直したり損はしたくない」「機能の違いは?」というあなたにオススメです。 […]
新品で揃えた場合の初期費用は約15万円前後
デスク作業をメインとして、全てを新品で揃えるならば、15万円前後の初期費用がかかります。
- パソコン約10万(金額幅は大きいです)
- ペンタブレット約3万
- CLIP STUDIO PAINT EX 2万3千円
※パソコンの金額はカラー絵や3D素材などにも対応出来るスペックを想定しています。
※ペンタブレットはプロも使用するWacom(ワコム) Intuos Proを想定しています。
機能を重視しなければ5千円程度のペンタブレットも多くあります。
液晶タブレットは安いもの(海外産)で3万円前後でありますが、大きなサイズや高スペックにこだわるのなら10万円以上かかる場合も多いです。
◎おすすめのパソコンスペックはこちら
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事では「漫画・イラストを描きたいけどパソコンの選び方が分からない」「できれば値段も安くすませたい」「失敗はしたくないよー」といったあなたにオススメです。 […]
◎ペンタブレットはおそらくAmazonが一番安いと思います。
デジタル作画ソフト(ペイントソフト)の機能について勉強が必要
どのデジタル作画ソフトを使うにしても勉強が必須です。
感覚で使いこなそうとしても、不可能なほど機能が多くあるからです。
始めは参考書を買って読んだり、分からないことがあれば検索や公式サイトをのぞきながら少しずつ慣れていくしかありません。
当サイトにも【CLIP STUDIO PAINT EX】の基本的な操作や裏ワザのような使い方を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
あとはデジタル作画に慣れるまでひたすら描くだけです。
プロ漫画家にもデジタル派は多い
プロ漫画家にもデジタル派の方は多くいらっしゃいます。
アナログ漫画を長年描き続けてきた漫画家さんも線画はアナログで描き、仕上げをデジタルで行う方が多いです。
かの有名な「ドラゴンボール」の作者「鳥山 明」先生もデジタル作画に移行しています。
他にもデジタル作画の代表的な先生といえば「GANTZ」「いぬやしき」の作者「奥 浩哉」先生。
「ソラニン」「おやすみプンプン」の作者「浅野 いにお」先生です。
※その他にもデジタル作画ソフトを使用している先生は多数いらっしゃいますが、「奥 浩哉」先生と「浅野 いにお」先生は3D素材の作成も個人で行なっている代表的な方々です。
ここまでデジタル作画の魅力を存分に伝えてきましたが、もちろんアナログ作画の漫画家も数多くいらっしゃいますし、アナログの線画の魅力には勝てない部分もあります。
前述したようにデジタル作画は成長スピードが早いので、ライバルに先をこされてしまう可能性や、時代に取り残され絵柄が古くなる危険性があるからです。
もし本当に好きな先生の絵を目指したいのであれば、デジタル環境の中で工夫をこらし、アナログ線画に近づけた方がいいでしょう。
◎デジタルでもペン先をアナログに近づけることができます。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事では「CLIP STUDIO ASSETS」でダウンロードできる「線画用のペン」を紹介していきます。 ◎無料ブラシやオートアクションのオススメ一覧はこちら […]
まとめ
長くなりましたがまとめていきます。
◎デジタル作画は
- 勉強は必要だが、時間短縮が可能で画力の成長スピードが速い
- 時代に合わせた行動が取りやすい
- 初期費用がかかるが、長期的にお金は安くなる
- プロ漫画家もデジタル派は多い
以上になります。
この記事を読んで下さっている方は基本的にデジタル移行を考えていると想定して書いています。
私は「なんでもっと早くデジタルに移行しなかったんだろう」と後悔した経験をもつのでデジタル派の考えです。
しかし、アナログにはアナログならでは魅力があるのは事実です。
この記事の内容をみてもアナログ作画が良いと思った方は無理にデジタルに移行する必要はないと思います。
◎ただ、無料体験版があるので試してみても面白いかもしれません(2019年5月現在は30日無料です)
マンガ制作ソフトの最高峰【CLIP STUDIO PAINT EX】
◎購入時の注意点とダウンロード方法はこちらにまとめました。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事は…「クリスタを買いたいけどパソコン初心者だから不安」「そもそもダウンロード・インストールって何?」「パッケージ版は高いからできればネットで…」というあな[…]