この記事は…「デジタルでネームや下書きを描き方を知りたい」「デジタルってネームや下書きは必要なの?」「効率的な方法教えて」といったあなたにオススメです。
POINT
デジタルでは「ネーム」や「下書き」「ペン入れ」を同じファイル(原稿用紙)上で行うため各作業の境目が曖昧です。
つまりデジタル技術のおかげで「ネーム」や「下書き」「ペン入れ」を同時に行うことが可能となっています。
【例】
- ネームを下書きとして利用できる
- ネームの段階で3D素材を配置(LT変換でペン入れ終了)
- 下書きの線をペン入れとして利用できる
- そもそも修正が容易なのでペン入れから描ける
- ベクターレイヤーであればラフ画の修正も簡単
デジタル漫画でネームや下書きは必要なのか?
基本的に漫画は「ネーム」を描き「下書き」後に「ペン入れ」になります(ネームを文字だけで済ます人も多いみたいですが)
確かに「必要かつ効率の良い」方法ではあると思うのですが、デジタルで漫画を描く人が増えた今ではもっと良い方法が増えているはずです。
冒頭での説明を少し掘り下げてみましょう。
アナログ漫画の「ネーム」「下書き」「ペン入れ」
アナログでは「ネーム」「下書き」「ペン入れ」の各工程ごとに用紙やペンを使い分けていることが多いと思います。
【使い分け例】
- ネーム:紙(ノートなど)ペン(鉛筆)
- 下書き:紙(原稿用紙)ペン(鉛筆)
- ペン入れ:紙(原稿用紙)ペン(つけペン)
デジタル漫画の「ネーム」「下書き」「ペン入れ」
デジタルの場合は全て同じ「用紙(ファイル)」や「ペン(ツール)」を使って描けるため色々と応用が可能となっています。
【デジタルの応用例】
- ネームを下書きとして利用できる
- ネームの段階で3D素材を配置(LT変換でペン入れ終了)
- 下書きの線をペン入れとして利用できる
- そもそも修正が容易なのでペン入れから描ける
- ベクターレイヤーであればラフ画の修正も簡単
それでは次にデジタル漫画で「効率の良いネームや下書きの描き方」を3つほど紹介していきます。
効率的なネームや下書きの描き方
ネームや下書きの描き方は人それぞれ工夫があると思います。
この記事では「デジタルで漫画を描き始めたばかりの人」や「数作品描き終えた中級者」にも使える方法を3つほど紹介していきたいと思います。
目次
- 「ネーム」「下書き」「ペン入れ」の線を共有する
- ネームや下書きに「ベクターレイヤー」を活用する
- ネーム段階で「3D素材」を配置する
「ネーム」「下書き」「ペン入れ」の線を共有する
もっとも簡単で効率的に描く方法は「ネーム」「下書き」「ペン入れ」の線を共有(使いまわす)する方法かと思います。
POINT
線を共有する場合は「ペン」ツールを統一しておく必要があります。
クリスタにはネームや下書き用のツールとして「鉛筆」などがありますが、効率化を求めるのであれば使わないようにしましょう。
線を後で変換することも可能ですが、少し面倒な作業が必要となります。
◎「下書きレイヤー」を知らない方はこちらにまとめてあるので参考にしてください。
どうも!ANOUE(@anoue_manga)です この記事は…「レイヤーってなに?」「どう使うの?」「移動や複製とかの操作ってどうしたらいいの?」といったあなたにオススメです。 なんで「レ[…]
ネームや下書きに「ベクターレイヤー」を活用する
◎ベクターレイヤーの使い方についてはこちらに詳しくまとめました。
【ベクターレイヤーはこんな機能】
POINT
「ベクターレイヤー」でネームや下書きを描くことによって後で自由に変形できます。
ネームや下書きをベクターレイヤーで描いておけば少し調整するだけで「ペン入れ」として十分使える絵になるのでオススメです。
しかし、消しゴムなどの操作性が悪い点などもあるので使いにくいと考える人もいるかもしれません。
そういった場合は「ラスターレイヤー」で描いた後に「ベクターレイヤー」に変換も可能です(「ベクターレイヤー」から「ラスターレイヤー」にも変換可能)
◎レイヤー変換についてもこちらの記事で説明しています(先程と同じリンク先)
ネームの段階で「3D素材」を配置しておく
背景や小物の描写に「3D素材」を使っている人はネーム段階で配置しておくことをおすすめします。
【ネーム段階で3D素材を使う利点】
- 修正の時に描き直す必要がない
- パース(構図)の変更も簡単にできる
- 線画抽出しておけばペン入れを意識しやすい
- ペン入れがLT変換だけで終わる(下書き無し)
このドアは私が無料配布している3D素材になります。
◎「CLIP STUDIO ASSETS」 を知らない人はこちらを参考にしてください。
◎使用許諾範囲について知りたい方はこちらに詳しくまとめています。
【クリスタ】商用可能?ダウンロード素材の使用範囲と著作権侵害
POINT
3D素材は品質に差はありますが、基本的にすごく便利な素材です。
しかしパソコンの動作が重くなる傾向にあるので、大きな3D素材や複数使う場合は気をつけましょう(フリーズしたり強制シャットダウンされます)
◎パソコンのスペック別の使用感ついてはこちらにまとめました。
まとめ
ではまとめていきたいと思います。
- デジタルではネームや下書きの境目が曖昧
- 線を共有することでペン入れに利用できる
- ベクターレイヤーを使うことで調整が可能
- 3D素材はネームでも便利
今回紹介した方法は私が行っている一部を紹介しました。
デジタルの多様性は操作する人によって様々なのでもっと効率の良い方法があるはずです。
状況に合わせて色々試してみることをおすすめします。
◎ちなみにクリスタには他にもこんな効率化方法があります。
あらかじめキーボードに設定された機能を呼び出すため機能の紹介です
事前に登録した「動作」をボタン1つで再生する機能の紹介です