この記事は「デジタルイラストの塗り方を教えて」「どんな機能で塗るの?」「塗り方の種類は?」といったあなたにオススメです。
POINT
この記事ではプロ10名によるキャラクターの塗り方をまとめた良書
「【ダウンロード特典あり】プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版 CLIP STUDIO PAINT PRO/EX 対応」の内容を参考にまとめていきます。
Amazonにてkindle版も購入可能(私はkindle派)
※試し読み可能です
権利上の問題で本書内のイラストを載せることはできませんが、各塗り方のまとめにて著者のイラストリンクを載せておきます(ピクシブやtwitter)
お好みの塗り方があればリンクよりイラストレーターさんの絵を拝見してみてください。
※この記事はネタばれ等はなく簡単にまとめた内容となりますので、詳しく知りたいと思った方は本書を購入してみてください。
プロから学ぶ!デジタルイラストの塗り方
それでは冒頭で紹介した「プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版」の内容を簡単にまとめていきます。
【塗り方一覧(イラストレーター名:敬称略)】
- アニメ塗り(月森フユカ)
- ブラシ塗り(玄米、美和野らぐ、吉村拓也)
- 水彩塗り(紅木春、青紅)
- 厚塗り(吉岡愛理、江川あきら)
- ギャルゲ塗り(鈴城敦)
- 宝石塗り(珠樹みつね)
※複数を組み合わせた塗り方はどちらかにまとめています
プロ10名のレイヤー構造や描き方の詳細が全てが載っている
宝石塗りの珠樹みつね先生の告知ツイート
ただ、本書は塗り方にピックアップした本なのでイラストの基礎知識やクリスタの基礎機能については説明は少なめです(やや中級~上級者向け)
この記事や本書を読む前に最低限知っておくべき知識を別の記事にまとめていますので参考にしてください。
◎合成モードのレイヤーについての記事になります。
イラスト初心者も簡単!レイヤーの合成モードは5つに分けられる【クリスタ】
◎クリッピング機能についての記事になります。
また、記事内容に関しても独自に調べた内容を必要に応じて加筆してまとめています。
デジタルイラストのアニメ塗り
「ペン」ツールで輪郭線を先に描いて、内側を塗りつぶすように描いていきます。
基本的にアニメ塗りは「ベタやグラデーション」で塗っていきます。
イラストの基本となりますので初心者の方でも塗りやすいのが特徴です。
アニメ塗りのメリット
- はっきりして見やすいイラストになる
- レイヤーをしっかり分けて管理しやすい
- ベタ塗りが基本なので初心者でも描きやすい
デジタルイラストのアニメ塗り本書紹介(月森フユカ)
イラストリンク(月森フユカさんご本人の告知ツイート)
【使用ツール】
ペン(丸ペン)、筆:水彩(塗り&なじませ)
【合成モードレイヤー】
乗算、オーバーレイ、加算(発光)
【得られる技術】
グロー効果(輝き)
【本書のダイジェスト】
- 肌を塗る:環境光を混ぜながら肌の色を人物全体に塗る
- 色分け:各パース(服や髪)毎に色分け
- 影を塗る:合成モード「乗算」にて背景色を混ぜてなじませる
- 瞳を塗る:ペンにて下書き後、水彩筆と合成モードレイヤーにてハイライト及び瞳を強調させる
- 髪を塗る:肌の色合いを混ぜて下塗り後、ハイライトを入れる
- 服を塗る:下塗り後、装飾品などの小物を塗り影をつけていきます
- 仕上げ:オーバーレイにて色調を調整後、光で空気感を出していく
※本書では各項目についてレイヤーの構造や色・手順などが画像付きで詳しく載っています。
デジタルイラストのブラシ塗り
エアブラシやテクスチャブラシなどを使い分けて絵を仕上げていきます。
アニメ塗りのくっきりとした影とは対照にブラシで影などを滑らかに塗ることができます。
全体的な雰囲気もアニメ塗りと比べて柔らかい印象に仕上がります。
ブラシ塗りのメリット
- 表現の幅が増える
- ブラシツールが幅広い
- 柔らかい雰囲気を出せる
デジタルイラストのブラシ塗り本書紹介(玄米、美和野らぐ、吉村拓也)
イラストリンク(玄米さんの告知ツイート)
※4枚中の後半3枚が該当イラスト
【使用ツール】
ペン(個人設定)、エアブラシ(通常・混色無し)、自作テクスチャブラシ
【合成モードレイヤー】
乗算、オーバーレイ、加算(発光)、焼き込み(リニア)
【得られる技術】
RGB(三原色)による色の表現法を使った色収差
【本書のダイジェスト(ブラシ部のみピックアップ)】
- 肌を塗る:エアブラシにて肌のグラデーションや反射光入れる
- 頬の赤み:エアブラシ(強め)にて頬の赤みを入れる
- 髪を塗る:頭の丸みを意識しながらグラデーションや光(加算発光レイヤー)を入れる
- 服を塗る:エアブラシ(柔らか・混色無し)にて影を落として服のシワを表現する
※本書では各項目についてレイヤーの構造や色・手順など詳しく載っています。
デジタルイラストの水彩塗り
水彩塗りは絵の具がにじむような色合いを表現できます。
複数の色が混ざり合うことで独特な雰囲気を出すことができる塗り方です。
下地の色と混ぜることができる水彩ツールを使い分けてイラストを描いていきます。
水彩塗りのメリット
- 淡く優しめな雰囲気を出せる
- 絵柄に個性が出しやすい
- 下地に混ぜ合わせることでイラスト全体の統一感が出る
デジタルイラストの水彩塗り本書紹介(紅木春、青紅)
イラストリンク(紅木春さんの告知ツイート)
【使用ツール】
ペン、鉛筆(個人設定)、水彩(自作=本書購入特典!)
【合成モードレイヤー】
乗算、覆い焼き、オーバーレイ
【得られる技術】
下地と色を混ぜ合わせながら彩色
色調調整(トーンカーブ)
カラーバランスの調整
【本書のダイジェスト(水彩部のみピックアップ)】
- 肌を塗る:ベース色を複製後、水彩にて混ぜ合わせながら頬の赤みなどを彩色する
- 影を塗る:乗算にて影をペンで描写後、水彩(白色)にて薄めていく
- 瞳を塗る:いくつかの色を水彩でにじませた後にオーバーレイにて色合いを調整しハイライトを入れる
- 髪を塗る:下地にグラデーションをかけた後に乗算にて影を描写し、不透明度を調整&ハイライトを入れる
- 服を塗る:部分ごとに下塗り後、水彩にてグラデーションや色味を足していく
※本書では各項目についてレイヤーの構造や色・手順など詳しく載っています。
デジタルイラストの厚塗り
光源を決めて明暗を意識しながら色を重ねていきます。
線画を必要としない「グリザイユ画法(グレースケール上からカラーを重ねる)」を使った描き方をする人も多いです。
彩度や不透明度を調整してイラスト全体の色味を決めます。
デッサン力を求められる塗り方になるので初心者にはハードルが高いかもしれません。
厚塗りのメリット
- 線画が必要ないので時間短縮できる
- 独特の重厚感が出せる
- 自然な明暗を作れる
デジタルイラストの厚塗り本書紹介(吉岡愛理、江川あきら)
イラストリンク(江川あきらさんの告知ツイート)
※本書では線画のある厚塗りイラスト(吉岡愛理先生)と線画のない厚塗りイラスト(江川あきら先生)の塗り方になります。
【使用ツール】
鉛筆(設定を随時変更)、ブラシ(随時不透明度調整)
【合成モードレイヤー】
乗算、オーバーレイ、覆い焼き(発光)
【得られる技術】
トーンカーブで光や影を入れる
グリザイユ画法
【本書のダイジェスト(厚塗り部のみピックアップ)】
線画有り
- パーツを分けて塗る:下準備としてパーツ毎に色分け(レイヤー)する
- 肌を塗る:おおまかな影をつけた後に明暗をつけるように塗って立体感を出す
- 瞳を塗る:顔の印象を強くするために瞳の塗りは濃いめに行う
- 服を塗る:明暗をつけた後に明るい部分を塗っていく
- 髪を塗る:下塗り後グラデーションを加えていく
線画無し
- ラフを描く:厚塗りのベースをラフ画でざっくりと描く
- 顔を塗る:影を整えた後に肌色をのせて赤みや照りを加える
- 顔のパーツを塗る:目、鼻、口の陰影とハイライトを塗っていく
- 服を塗る(メカボディ):ラフ画を整えた後に光沢・影・逆光(明暗部)を塗る
- 髪を塗る:ラフ塗り後に毛束を描き、明暗を意識しながら立体感とハイライトを加える
◎紹介している著書とは無関係の動画になります。
デジタルイラストのギャルゲ塗り
基本的な塗り方は「アニメ塗り」と「ブラシ塗り」と同じですが、女の子を可愛く描くことに特化した塗り方です。
柔らかい雰囲気を出すためにベタ塗り部をブラシツールなどでぼかしてグラデーションを作っていきます。
ギャルゲ塗りのメリット
- 柔らかい雰囲気の女の子を描ける
- 可愛さに特化できる
デジタルイラストのギャルゲ塗り本書紹介(鈴城敦)
イラストリンク(鈴城敦さんの告知ツイート)
【使用ツール】
ブラシ(水彩、柔らか、カスタム)、Gペン
【合成モードレイヤー】
乗算、覆い焼き(発光)、スクリーン、オーバーレイ
【得られる技術】
装飾品のツヤ出し
色味の調整方法
【本書のダイジェスト(ギャルゲ塗り部のみピックアップ)】
- 瞳を塗る:影や瞳孔をグラデーションを意識して塗り、照り返しやハイライトを入れた後、瞳に透明感を加える
- 服を塗る:下塗り後に影を丁寧に入れて柄を描き込んでいく
- 影を塗る:複数回に分けて不透明度やグラデーションを加える
デジタルイラストの宝石塗り
宝石やエフェクトを輝かせてイラスト全体をあざやかにしていきます。
ハイライトや反射光を効果的に入れることでイラストが引き締めます。
ギャルゲ塗りのメリット
- あざやかなイラストになる
- 繊細かつインパクトが強い
デジタルイラストの宝石塗り本書紹介(珠樹みつね)
イラストリンク(珠樹みつねさんの告知ツイート)
【使用ツール】
水彩(濃い)、Gペン、ブラシ(ぼかし、柔らか、)
カスタムブラシ(購入者特典!)
【合成モードレイヤー】
乗算、スクリーン、オーバーレイ加算(発光)
【得られる技術】
色トレス(線画の色を塗りに合わせる)
宝石の塗り方
【本書のダイジェスト(宝石塗り部のみピックアップ)】
- 宝石を塗る:下塗りにグラデーションをつけた後にカットされた複数の面を個別に塗り分ける(明暗を意識する)
- 反射光を塗る:宝石から反射した光の当たった身体に塗っていく
- 瞳を塗る:宝石に負けないような輝きを重ねて塗り、ハイライトを入れる
まとめ
塗り方一覧
- アニメ塗り(月森フユカ)
- ブラシ塗り(玄米、美和野らぐ、吉村拓也)
- 水彩塗り(紅木春、青紅)
- 厚塗り(吉岡愛理、江川あきら)
- ギャルゲ塗り(鈴城敦)
- 宝石塗り(珠樹みつね)
この記事で自分に合った塗り方や好きな塗り方を見つけることができたら幸いです。
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